ここでは、最新のドライバーの傾向と、近年の主流となっている、いわゆる「やさしいドライバー」が従来とどう違うのかを解説しています。
まず、一般的に言われている「飛ぶドライバー」とは、ヘッドスピードが遅くても、フェイス面の反発力によって初速を上げることで飛距離を伸ばすドライバーのことをいいます。飛ぶドライバーを構成する要素を挙げると、従来は「スピン量」「打ち出し角度」「初速」の三点でしたが、近年では、「フェイスの反発力」「重心角」「ヘッドの形状」によって飛距離を生み出すとされています。
やはりフェイスの反発性能には大きな注目が集まっており、各メーカーが発売している最新のドライバーは、どれもフェイス面の開発に余念がありません。
最近のドライバーには、重心角が大きいものが増えてきています。これには、フェイス面の反発力を活かすため、重心角を大きくしてボールをつかまえやすくすることで、スライスを減らす狙いがあるようです。
ヘッドの形状とは、具体的には空気抵抗をより減らせるドライバーヘッドのこと。空気抵抗を減らしてヘッドスピードを上げることや、空気抵抗が比較的少なく且つミート率が高いとされる横長のシャローフェイスのドライバーも人気となっています。
ドライバーは、ゴルフクラブの中で最も長くて軽いクラブです。また、ドライバーにはより遠くへ飛ばすためのテクノロジーがつまっており、最も高額なクラブともいえます。その長さ故に、ラウンドに持ち込める14本のクラブの中でもボールに当てるのが一番難しく、だからこそ自分にあったものを使うことが重要になります。そんなドライバーですが、近年「やさしいドライバー」が主流となっています。では、ドライバーの優しさとは、どんなものなのでしょうか。
ドライバーの中にはクセのあるものもあり、自分のスウィングが固まっていない状態ではボールをとらえることがより難しくなります。ここでいうやさしいドライバーとは、安心感のある大きめのヘッド形状など、クセがなく打ちやすいことが特徴で、初心者にもおすすめできるドライバーです。
先ほどの打ちやすさとは異なり、飛距離のサポートはあっても、ミスショットした際にスライスもしくはフックしたボールをまっすぐに補正するような性能はありません。つまり、自分のスウィングの傾向や、どんなミスをしているのかが弾道からわかり、課題が見つけやすいドライバーといえます。
現在の主流であるやさしいドライバーなどのように、使用者の目的や傾向にあったドライバーを選ぶことが上達への近道。そんな中でおすすめしたいのが、大量生産品ではない、いわゆる地クラブメーカーが手がけるドライバーです。自分に合わせてカスタムできることに加え、性能のブレが起きづらいため、使い出しからその良さを実感できるはずです。
HSやHCの違う三人のプレイヤーそれぞれが、3本ドライバーを実際に試打してみました。